結束バンドの天敵は凍結防止剤だというと、ほとんどの人は首をかしげてしまうのではないでしょうか。
しかしこれはまぎれもない真実です。結束バンドというのは、ケーブルなどを束ねるために使うナイロン製のバンドで、100円ショップやホームセンターなどで普通に販売されているので、利用している人も多いでしょう。先端のつめを穴に通してやるだけで簡単に結束でき、非常に使い勝手の良いアイテムです。
一方の凍結防止剤というのは、雪のよく降る地域などで道路が凍結してアイスバーンになってしまうのを防ぐために撒く薬剤のことに他なりません。これも雪国では非常に重宝するアイテムで、事故防止などに大いに役立っているといえるでしょう。この結束バンドと凍結防止剤は、何の関係もなさそうに思うでしょうが、実は関係があるのです。それは凍結防止剤に含まれている塩化カルシウムという物質が原因です。この塩化カルシウムというのは、ナイロンを劣化させてしまう働きがあるのです。
結束バンドの素材はナイロンですから、このナイロンに塩化カルシウムが付着すると、劣化させて破断してしまうということが起きます。だから冒頭で述べたようにバンドにとってこの薬剤は天敵だというわけです。ですから、結束バンドを雪国などで屋外で使用する場合は、よくよく注意しなければいけません。知らないうちに塩化カルシウムがナイロンにくっついて劣化を引き起こしてしまうかもしれません。そうなると事故の元ですから危険です。