結束バンドは塩害に弱いという特徴があるので、利用する際には注意が必要です。
塩害というのは、塩化ナトリウムや塩化亜鉛や塩化カルシウムなどの物質によって、結束バンドの素材であるナイロンがボロボロになってしまうことです。塩害が進行すると、バンドが切れてしまうこともあるので、思わぬ事故に繋がったりする危険性もあります。具体的な例でいえば、例えば、建設資材としてよく利用される亜鉛メッキ銅板と飛来塩が化学反応を起こして塩化亜鉛が発生することがありますが、これが結束バンドに付着してしまうと、ナイロンの劣化がどんどん進行していってしまいます。
屋根に太陽光パネルを設置して、そのケーブルを結束バンドで束ねている場合などは要注意かもしれません。それから、北国で使われる融雪剤や凍結防止剤なども要注意の物質です。これらの主原料には塩化カルシウムなどが使われており、これは塩害を引き起こす物質です。こんなところにリスクが潜んでいるなんて意外に思うかもしれませんが、本当のことですからしっかり対処しましょう。
塩化カルシウムや塩化ナトリウムの害を避けるためには、それらに耐性をもっているバンドを利用することです。通常のバンドと比べると値段は多少高くなってしまいますが、リスクを回避するためには仕方がありません。ちなみに、結束バンドの弱点は塩害だけではなく、紫外線や熱など色々あるので、使用環境とそこに潜むリスクをよく検討してから使い始めましょう。