産業用や一般用だけでなくメガソーラーにおいても、発電用パネルや直流を交流に変換するパワーコンディショナーや接続用のケーブルなどの設備が設置されています。
パネルやパワーコンディショナーやケーブルは、露出設置されていることがほとんどであるため風雨や紫外線に常にさらされている状況です。一部のケーブルは電線管に入線されていることもありますが、露出であっても管内に配線されていてもどちらの場合においても固定には結束バンドが用いられることが多いです。結束バンドの仕様には屋外と屋内とがあって、屋外仕様であれば紫外線などの外的要因に一定の耐久性を持っていますが、屋外で屋内仕様の製品を使用すると劣化によって切断することがあります。
この場合、ケーブルや電線管の固定がされないので、機器から離線してしまいますし、外れなかったとしても損傷をしてしまいます。この結果、じゅうぶんな発電ができずに安定した発電と売電ができなくなるだけでなく、地絡や短絡などによって停電や火災となることがあります。メガソーラーであれば配電線網との系統連係を高圧で行っているため、設備の地絡や短絡が周辺一帯の全停電となることが考えられます。
突然の停電によって、近隣店舗や工場が営業ができなくなってしまい、損害賠償を求められた事例もあります。メガソーラーだけでなく発電設備を有する者には、設備の運営状況はもちろんのこと設置の状況についても把握しておく義務があります。結束バンドによる露出設備の固定は、電気設備の技術基準では問題はありませんが、定期的に点検を実施して問題がないことを確認し、問題があれば修理を行うべきです。点検作業は、設備が高電圧である場合や屋根の上になるので、専門業者に点検や修理をしてもらうことが賢明です。